赤ん坊の命名式

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1928年(昭和三年)八月七日
赤ん坊の命名式を行った。北海道の名木カツラに因み桂(ケイ)子と命名した。詩篇第百二十七篇を朗読し、彼女の為に祝福を祈った。後に家族一同五人に親戚の者二人を合せて豊平館に感謝の昼食を共にした。館は今より五十年前、自分が札幌農学校在学中に成ったものである。其古い建築物に於て我が孫の出生祝賀の筵を催すことが出来たとは不思議の因縁である実に「エホバ家を建て給うにあらずば建つる者の勤労は空し視よ子等はエホバの予え給う嗣業にして、胎の実はその報いの賜物なり」である。自分の生涯の末期がこんなに成ろうとは夢にも思わなかった。(先生の日記より)