エーミル・ブルンナーとICU

開催期間

概要

 2019年は、スイスのプロテスタント神学者で弁証法神学の創始者の一人として知られるE. ブルンナー生誕130年の節目にあたります。ブルンナーは青少年時代をチューリッヒで過ごし、1924年からはチューリヒ大学教授として教壇に立ち、後に同大総長を務めました。

1953年から1955年にかけて国際基督教大学の客員教授として招聘され来日、大学での講義をはじめ、各所での講演活動を精力的に行いました。戦後間もない時代、荒廃した若者達をはじめとする多くの人心に希望の光を灯すことに力を注ぎました。

生粋のスイス人であるブルンナーがなぜ、極東の地である日本の大学に来ることになったのか、神学者である彼がこの国の大学、さらには、宣教をどう捉え、未来を展望したのかを探ります。戦後全くの新しい大学として創立されたICUとの「出会い」を端緒に、ブルンナーのいう「信仰、希望、愛」すなわち「過去、未来、現在」を辿ることで、現在のICU、ひいては、現代社会に向けブルンナーが語りかけていることを考えたいと思います。