ICUアーカイブズ憲章

国際基督教大学アーカイブズ(ICUアーカイブズ)憲章

ICUアーカイブズ 2020年9月

序 文

国際基督教大学アーカイブズ(以下「ICUアーカイブズ」)は、学校法人国際基督教大学がその目的を実現するために行う事務・教学・文化活動ほかから生み出される記録に関し、その収集、評価と選別、整理と記述、保存と廃棄、展示と提供)により、下記の成果を得ることを目的とする。

アーカイブズの目的

<献学の精神と学風の継承>

 国際基督教大学は第二次世界大戦が引き起こした文化破壊と人間蹂躙への深い反省の上に立ち、人類の恒久平和を実現するためにキリスト教精神に基づき神と人とに奉仕する地球市民を育成することを目的として献学された。以降、教学以下全ての活動は上記目的のために行われている。アーカイブズは収集した資料および人的サービスを通じて、学生教職員ほか関係者、社会、世界に向けて大学の献学の精神を継承および敷衍する役割を担う。

<組織のインテグリティ維持>

 組織の社会的信頼を保つためには、記録の作成と保存および適切な管理が必要である。ICUアーカイブズは組織活動が生み出す各種記録を収集・整理・保存することで、教育機関としての倫理に基づいた活動の一貫性と判断の妥当性とが示す誠実さ(インテグリティ)を確認できる情報の集積を目指す。

<各種活動・決定事項の証拠の担保>

 組織的判断を下す際、過去の審議・決定事項を確認できる文書がなければ、話し合いの土台もあいまいな人間の記憶に頼らざるを得ない。アーカイブズは建設的な議論を行うための共通理解を形成する証拠としての情報を保持する役割と責任を負う。

<意思決定・事務業務の効率化>

 大学の組織的活動における意思決定と各種業務において参照すべき各種資料と情報の収集を継続的に行い、必要に応じてこれらを提供することで大学運営・事務の効率化に寄与する。

<リベラルアーツ教育敷衍のための広報>

 大学教育の中心軸であり、真の意味での教養を涵養するリベラルアーツ教育は国際基督教大学が国内他大学に先駆けて提唱、発展させてきたものである。その敷衍のための広報活動をアーカイブズ資料による物理的およびアーキビストによる人的サービスの提供を通じて支援する。

<大学関係者同士の結びつきの強化>

 学校法人の主たる構成員である教職員・学生、および退職教職員・卒業生ほかのステークホルダー間の交流と精神的な絆の構築を強化するため、アーカイブズ資料提供および人的サービスを通じてこれに寄与する

ICUアーカイブズの体制

 大学に関わる文書・記録・情報・物品の収集保存と管理に必要となる各種施設(保存庫、展示室、閲覧室、事務室)を有し、アーカイブズ学の知識をもった専任スタッフにより各種業務を遂行する

 資料の収集から保存および提供までの業務を一貫したポリシーに従って永続性に行うことにより、学校法人の記憶装置となるコレクションを形成することでその理念の実現に寄与する。

ICUアーカイブズの機能と業務

<資料の収集>

 ICUアーカイブズは国際基督教大学が生産するあらゆる媒体および形式の記録と情報あるいは物品のうち、以下の記録・資料を収集する。

<評価と選別>

 ICUアーカイブズは、収集した資料に対しアーカイブズ学の知識とアーカイブズ業務における経験に基づいて評価を行い、コレクションに加える価値があるかどうかを判断する。

<整理と記述>

 ICUアーカイブズは、コレクションに加えた資料に対し物理的(および/あるいは)知的な整理を行う。物理的整理とは収納場所・収納方法・並べ順である。知的整理とは目録の記述・ファインディングエイドの整備である。

<保存と廃棄>

 ICUアーカイブズは、そのコレクションに対し、情報源としての永続性を担保するため、資料に対して必要な処置を施す。金属部品の除去、中性紙封筒および容器への収納、必要に応じた脱酸・燻蒸処理の実施ほかで資料の経年劣化を最小限に抑え、人的・自然災害・生物学的・化学的な脅威から資料を保護し、保存庫の温湿度管理を含む最適な保存環境を実現する。

<展示と提供>

 ICUアーカイブズは、そのコレクションを活用して、研究教育、大学運営、対外広報、ステークホルダー同志の交流を支援する。主な提供の方法は、以下の2点である。

<情報の整備>

 ICUアーカイブズは、そのコレクションから得た情報を基に一定の分野・事項についての情報を取りまとめ、ステークホルダーの要望に応えられる形式に編纂し保存する。これには各種統計、人名、過去に大学が発信した情報などが含まれる。

以上