[説明]
1925年(大正十四年)七月 65歳
神の予定し給いし時満ちて内村鑑三は日本国に生る、直ちに聖霊の導きに従いて苦難試煉の荒野に長い間身?心霊の鍛錬に過ごし、進んで聖書全篇の啓示に浴してキリストの福音の真髄に徹し、順次之を世に公表して65齢に達した。茲に身長を越ゆる浩瀚の己が著書を積み重ねてその側に立ち、全幅と一貫せる十字架の真義を仰ぎて感謝讃嘆に堪えざる先生の厳かなる姿容を熟視して、余と亦その祝意歓喜の一端を分与せらるる好感を懐かしめらる。
先生の愛願い終始し来りし、本帖編集者 野人斎藤二荊八十七●